21世紀最初の世界精神医学会が日本で開催されたことは喜ばしいことです。 実は、日本だけでなくアジアでWorld Psychiatric Association(世界精神医学会)の学会が開かれたのは、 1950年の学会設立以来初めてのことでした。
第12回世界学会がアジアの一国で行われたことの意味は、開会式での多くのスピーチで何度も言及され、 トランスカルチャーの観点や世界のメンタルヘルスケア問題が世界中から参加した精神科医や その他のメンタルヘルスケアワーカーによる多くの講義や、シンポジウム、プレゼンテーションのテーマや内容に反映されていました。
第12回世界精神学会−メンタルヘルスへのパートナーシップ−は皇太子御夫妻出席のもと開会され、 日本精神神経学会と日本科学会との共同開催で行われました。 7000人を超す精神科医とメンタルヘルスに携わるその他の専門職が世界中から参加しました。 皇太子はその開会演説の中でメンタルヘルスの状況について述べられ、「21世紀は、心の時代と聞いています。」と御挨拶されていました。
今日世界が直面しているメンタルヘルスケアのトピックや問題について広範囲にわたる様々なレクチャーや プレゼンテーションが行われていたので、時にどれに参加しようかと悩む程でした。 今回のニュースレターで学会全体の内容を詳細にお伝えするのは不可能ですが、 この学会で網羅されていた関心領域や研究や議論領域の中で、多くの臨床家や研究者が、抑うつ症状を持つ人や、 ドメスティックバイオレンスの被害者、その他の外傷ストレスを持つ人への効果的な治療、 サポート、ケアの提供や、自殺の予防や自殺が世界中のあらゆる文化において家族や社会に及ぼす影響といった重要な メンタルヘルスケア課題に焦点を当てていることがわかり、前向きな気持になりました。それを皆さんにお伝えしておきたいと思います。
カンボジアの精神科医師Sotheara Chhim博士 (カンボジア精神衛生サービス)とカンボジアにおいて6年にわたり精神衛生サポート活動を行ってきた日本の臨床心理学者てばやしよしまさ氏が、注目すべきプレゼンテーションを行った。
1975年から1979年にかけてのポルポト時代に170万人が殺害されたか捕虜となって亡くなった。クメールルージュが権力についた1975年にカンボジアで開業していた2人の精神科医師が労働キャンプに送られ、行方不明となった。1960年代に建設された唯一の精神病院も閉鎖され、精神科の患者は殺害されるか野外労働に送られた。
2002年の今日、人口およそ1200万人のカンボジアにおいて、約350名の精神衛生関係者がおり、そのうち20人が精神科医、20人が精神科看護婦、215人が臨床心理学者である。これらの人々の努力によって、個人による精神科やカウンセリング(個人及びグループ)プログラムがプノンペンやカンボジアの地方で開業された。 さらに詳しく学びたい方、また支援することができる方はぜひ、日本のNGO、SUMHネットワークにお問い合わせください。
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台湾:Chien博士は台湾の精神衛生システムの発展における先導者であり台湾で精神科医師として活躍している。精神病に悩まされている人々が伝統的にどのように扱われていたか、そして近代台湾における最新の精神衛生規定に関する洞察に満ちた大変に有益なプレゼンテーションを完璧な日本語で行った。特に80年代半ば以降の精神衛生の教育やサービスの発展について話した。
Chien博士とてばやし氏のプレゼンテーションは日本精神神経科診療所協会と東京精神神経科診療所協会が共同で後援し、東京精神神経科診療所協会会長のくぼた博士が議長を務めた。くぼた博士は閉会の挨拶の中で今後、アジア地域での連携を深めて行きたい。また入院施設よりも日本の精神科診療所のような地域ケアを発展させてほしいと、まとめた。
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