2003年1月25日、26日に第4回日本サイコセラピー学会が東京の慶応大学医学部北里講堂において開催された。25日土曜日には、作田先生(慶応大学 医学部精神神経科)による挨拶が行われた後、欧州サイコセラピー学会事務局長で現在の会長であるアルフレッド・プリッツ先生により「世界のサイコセラ ピー」と云うテーマでの開会特別講演が行われた。「サイコセラピーの世界的発展と資質管理」と題されたプリッツ先生の講演は、職業としてのサイコセラピー と「サイコセラピストの活動分野」から「訓練」、「モダリティー」と「サイコセラピスト団体やサイコセラピーを組織すること」などに関連したトピックや問 題点が取り扱われた。
プリッツ先生は欧州サイコセラピー資格認定証(ECP)の発展と欧州サイコセラピー協会(EAP)と日本サイコセラピー学会(JFP)との共同作業に焦点 を当てられた。まず日本サイコセラピー学会(JFP)の事務局長である作田先生との出会いについてふれられたプリッツ先生は「EAPには、この関係を深め たいと思っている多数の人々がおり、サイコセラピーという共通理解のもとに文化の差を超えた事を示している。」と語られた。さらに、彼は「患者さんのため に我々は真剣に治療に取り組んでいるという事を保証したい。そして、EAPとJFPのように我々と似た認定書を発展させたいと感じている世界中の他の地域 の人々のために、我々は今、世界基準に向かって発展しようとしている。これは日本にいる我々の仲間たちの努力によるものである。」と語られた。
世界のサイコセラピーの講演の後に、EAPの事務局長プリッツ先生とJFPの事務局長の作田先生による日本欧州サイコセラピー資格認定発表会が執り行われた。この発表会によってEAPとJFPの関係、共同作業の発足は正式なものとなった。そして引き続き、JFPによって日本欧州共通サイコセラピー資格認定書(精神科医、臨床心理士)をもって表彰される初代サイコセラピストが発表され、プリッツ教授と作田先生により認定者が発表された。
第4回日本サイコセラピー学会における他のトピックスは、小此木啓吾先生(東 京国際大学大学院臨床心理学研究所)による「フロイドとトラウマ」という特別 講演であったが、残念ながら、小此木先生は体調を崩された為に自ら講演をする 事は出来ず、先生の用意された原稿が代読された。その他の主な講演は、今回の第4回日本サイコセラピー学会大会長である斉藤学先生によって26日(日)に 行われた「児童期外傷体験と精神療法−レジリアンス(弾性)という概念を中心 に」だった。
斉藤先生は、レジリアンス(弾性)の概念に焦点を当て、PTSD(外傷的ストレス障害)のみならず、トラウマ経験のある人々の治療に必要なレジリアンスの 概念の含意と重要性を述べられた。今後は、トラウマワークの治療及び予防と云う観点からも、このレジリアンス(弾性)を高める、或いは育てる事が、キー ワードになっていく事であろう。
東京及び日本におけるカウンセリングとサポートのメンタルヘルスメイリングリストに加入するためには、ここをクリックして下さい。
